大分医科大学大学院修了。2004年から現職。福岡市医師会小児生活習慣病対策委員。県医師会員。 |
動脈硬化の進行を食い止めるため、成人のメタボリックシンドローム対策が盛んです。ただ、意外に思われるかもしれませんが、メタボ対策で大事なことは、子どもの段階でいかに発症の芽をつみ取ることができるかです。
世界保健機関(WHO)は、2015年には、軽度の肥満とされる成人の日本人は全体の約3割に上ると予想しています。小児肥満に限れば、この30年間で約2〜3倍に増えています。しかも、最近では重症者が増えているのです。
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肥満はトラッキング(移行)します。幼児期の肥満は学童期の肥満につながり、学童期の肥満の約4割は思春期肥満へ、さらにその約7〜8割は成人の肥満へと移行していくのです。また、成人後に肥満が解消されたとしても、肥満が無かった人より生活習慣病が発生するリスクが高いとも言われています。
最近では、子宮内で発育が悪かったり、体重が標準より小さな状態で生まれたりすると、その後の環境で成人後、糖尿病や高血圧になる割合が高いことがわかってきました。
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子どもの肥満予防に向けた出発点は、自分の体の状態を自分で知ることです。小児肥満の判定は、大人では身長からみた体重の割合を示すBMIが一般的ですが、学童期には独自の計算方法(肥満度)を使います。子どもたちは学校の身体測定で、自分の肥満度を教えてもらえるはずですし、福岡市のように、配布される健康手帳にも計算方法が書かれています。肥満度が30%以上は、脂肪肝や他の合併症が多く、かかりつけ医にしらべてもらうことをお勧めします。体脂肪が男子で25%以上、女子で30〜35%以上で、かつおへその周りが80センチ以上(小学生なら75センチ以上)なら赤信号です。
タイピングを学ぶためにどこに
子どもが肥満症であった場合、その子自身に肥満になることの怖さを、具体的なデータを示して伝えることが次のステップです。肥満症は一つの病気です。その上で、体重を定期的に測定する習慣をつけさせるなどし、自身の日常生活の問題点を浮かび上がらせ、最終的に食事、運動、生活習慣の改善へと持って行くことが大事です。
子どもの肥満を解消する秘訣(ひ・けつ)は、その子を支える愛情と応援の気持ちです。国内では、まだ小児生活習慣病検診は本格化していません。保護者の方々も、子どもが小児肥満症という病気にかかっていることに気付かない方が大勢いると思われます。子どもの未来の健康のために、行政・学校・医療現場・家 庭が一体となって、取り組んでいく必要があります。
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